EQNext 【Teir’Dal決死の戦い 第二章 – 任務 –】

登場人物

第一章 – 悲嘆 –

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【第二章 – 任務 –】

 

 

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– Keramore Thexがドアノブを握ると部屋のなかから笑い声が聞こえてきて一瞬手を止める。笑い声が怒りに拍車をかける

– Keramore Thexは掛けがねを下に押して肩で勢いよくドアを押し開ける

– 笑い声が悲鳴に変わり女が床に転がり落ちる

– Keramore Thexは部屋をちらりと見渡す。家具がまばらに置いてあるが、どれも表面に埃をかぶっている。空のワインボトルが何本か、それから食べかけの物が散らばっている。開いて背表紙を見せた本が数冊無秩序に置いてある。服と鎧があちこちにある

– Keramore Thexはシャツを着ていないAilen Rashardを睨みつける

– いたずらっぽい笑みを浮かべたElfのLieutenantは頭の後ろで手を組んで枕にもたれかかる。「予期せぬご来訪ですね、Commander。今日は休みのはずですが何か御用ですか?」

– Keramore Thexは頭を振ってますますしかめっ面をする。まだ女がいることに気づかなかった。女に怒りをぶつける。「出て行け」

– Elfの女は飛び上がり急いでKeramore Thexの脇を通り過ぎる

– 女が出口をくぐるとすぐにKeramore Thexはドアを勢いよく閉め、Ailen Rashardの方をくるりと向く。「いったいお前は何をしているんだ?」

– 「このご時世気の毒な女が多いので相手をしてやっているだけです」Ailen Rashardは寝転んだまま動かずに言う

– Keramore Thexは怒りを吐き出すように息を吐く。「Ailen、私はなぜお前にここまで我慢しているのか自分でも分からない」

– ElfのLieutenantが笑みを浮かべる。「我慢するしかありませんよ。だって私以上に優秀な兵士はいないのですから」ベッドから出てウールのチューニックを探していろいろなものをそこら中に投げる。見つかるとにおいを嗅ぎ、肩をすくめて頭からかぶる

– 軍の規律にだらしのない態度のAilen RashardにKeramore Thexは時折嫌気がさす。だが確かに奴の言うとおり最も優秀な兵士だ。ドラゴン軍がすぐ近くに迫っていなければこの馬鹿を懲戒していたかもしれない。「お前の休みは返上だ」

– 「返上?」懲罰の時間はないがAilen Rashardの哀れな声を聞くと十分穴埋めになったようだ。「この礼は誰に言えばいいですか?」

– Keramore Thexは振り向いてドアを開け、廊下を歩き出す。「Ring of Scaleだ。気を引き締めろ。歩きながら話そう」

– Ailen Rashardは廊下の途中でKeramore Thexに追いつく。「怒っているようですね。しかも私が女を連れ込んでいたからという理由以外のようですね」

– ブツブツ言いながらKeramore Thexは頭を振る。「お前の私生活などこれっぽちも興味はない。たった今Ring of Scale軍がBastionの北に10マイルのところにいるとの知らせを受けた」角を曲がって階段を登る

– 「何ですって?」Ailen Rashardの声からはもうふざけた調子は消えている。「不可能です。その情報は間違いに違いありません」

– 歩くスピードを緩めずKeramore Thexは次の階に到着する。「だといいんだがな」

– Ailen Rashardは黙ってそれにこたえない

– 二人は廊下の一番奥の左手のドアに向かって歩く

– Keramore Thexは拳で木製の枠を叩く。返事がないので掛けがねを下に押して中に入る

– 部屋の家具はAilen Rashardの部屋とほとんど同じだが、ここは軍隊の手本のごとく小綺麗に整頓されている。しかし思いがけずに部屋の主が不在だ

– 部屋を出てKeramore Thexは通りがかりのSergeantをつかまえる。「Tarilen、Lieutenant Graythalはどこだ?」

– Keramore Thexを見て若いSergeantの目が大きく見開き、右の拳を左胸に置いてパッと気を付けの姿勢を取る。「Sir!Lieutenant Graythalは昨晩偵察に出掛けました。もう戻っているはずです。部屋にいなければ会食室にいると思われます、sir!」

– Sergeantを解放しKeramore Thexは廊下を戻る。「Ailen、他の将校を集めてくれ。今日血を見ることになると伝えるんだ。Teir’Dalを奮起させて戦闘に備えさせろ。戦士全員にWoodsman’s Bow、Norite-Tipped Arrowを40本、Norite-Tipped Short Spearを1本、Norite Long Bladeを少なくとも1本携帯させてくれ」

– 「Norite SpearやNorite Bladeを持っていないTeir’Dalはいません」Ailen Rashardが頭を横に振る。「でもNorite Arrowを40本持っているのは数人しかいないでしょう」

– 「では予備軍のものを取っ払ってこい。口答えしたら私のところに来るように伝えろ」

– 「Sir!」Ailen Rashardが敬礼する。「1時間以内に全員中庭に集合させます」

– 大急ぎでAilen Rashardが移動しようとするのをKeramore Thexが腕をつかむ。「いや待て。Teir’Dalが今日どこで戦うかは分からない。だがBastionの壁の内側からではないことは確かだ」顎をなでながら敵が間近に迫ったCombineに残された選択肢を考える。「Teir’Dalを砦の北の旧弓場に集めてくれ。父と話したあとに向かう」

– 「Sir!」Ailen Rashardがまた敬礼しくるりと向き直り回廊を走る。「Teir’Dal将校、全員集合!」兵舎の階段を登りながら繰り返す。Keramore Thexが階下に着く頃にはいくつもドアが開き将校が飛び出していく。各自Keramore Thexに敬礼をするが立ち止まらずAilen Rashardのところに向かう

– 指揮の準備が整うであろうことに満足し、Keramore ThexはMaster of Scoutsを探しに向かう。階段の一番下に着くと会食室のほうに行こうとする。するとThex家のお仕着せを着たElfの少年が走ってくる。「Prince Thex」息が切れている少年に手を振り落ち着かせる。「東の納屋の者だったか?」

– 「はい、my Prince」話し出す前に少年は数回深く息をする。「あなたの部下のLieutenant Graythalからあなたを探すよう頼まれました。ベッドで血を流しています。緊急に知らせたいことがあるとのことです」

– なるほど、Arch Mageが先に知らせてきたとはいえそう大差はなかったようだ

– Keramore Thexは指を振る。「会食室に行って水をもらってきなさい。納屋の場所は自分で探せる」

– 少年は嬉しそうに微笑むが、Keramore Thexには微笑み返す時間がない。逆方向にすぐに走り出す

– 若いメッセンジャーの顔つきからもう手遅れかと思ったが、東の納屋に入りKeramore Thexが近づいていくとMaster of Scoutsが起き上がったので驚く。Thelios Graythalは敬礼する。「Sir。ここでお会いできて嬉しいです。良くない知らせがあります」

– Keramore Thexはうなずき、 血が出ているThelios Graythalの脇の傷を指差す。「Ring of Scaleが北に10マイルにいることはすでに聞いている。傷の具合はどうだ?」

– 目を見開きThelios Graythalは一瞬言葉が出てこない。「その通りです、sir。私の、私の傷は大丈夫です、sir」若いElfの口元がニヤリとする。「私を襲ってきたPhyxianの傷よりはマシです」

– Keramore Thexは引き裂かれたレザーをたくし上げて傷を確認する。若いLieutenantの言うとおり傷は浅い。「Teir’Dalと合流する前に診療所に行っておくように」

– 「Sir!」Thelios Graythalは敬礼して立ち去ろうとする

– 「行く前に何があったか聞かせてくれ」樽にKeramore Thexが座る。「何におびき寄せられた?」

– 「それは、sir…」 Lieutenantが樽を見るのでKeramore Thexは座るようにと目配せする

– 「昨夜外回りの偵察が二人やって来ました。SarthinはQua’sian Village付近の北担当でTalbirがFeerrott Forestの東担当です。2人共敵の動きがあった証拠を見つけたと報告してきました」樽に座るとThelios Graythalの顔が痛みに歪む。「2人はBastionから両極にいたので妙な話だと思いました。なので巡回を5人集めました。2人を西に行かせ、あとの3人は我々のグループと一緒に北へ向かいました」

– 時間がない。もうこれ以上昨夜の詳細はいらない。Keramore Thexは今日のことに集中することにする。ということはRing of Scale軍はSerpent’s Spine Mountainの麓にいるということになる

– 片手を上げてMaster of Scoutsの報告を遮る。「敵の規模は?」

– 大きくつばを飲み込んでうなずく。「巨大な軍です、sir。少なくとも10万の規模です」

– 「なぜ見つからずにここまで来れたのだろうか?」Thelios Graythalへの質問というよりはKeramore自身に問いかける

– 「偵察が三人戻っていません」 朝日が昇る窓の外を見ながらLieutenantが言う。「残念ながらもう戻っては来ないと思われます」若いScout MasterはKeramore Thexと視線を合わせる。「しかしTalbirのグループは戻ってきました。数日前にはなかった巨大な洞窟をSerpent’s Spineで発見したとの報告を受けました」

– 山脈の麓に洞窟?なるほど。だがどうやってRing of Scaleはそんなことをやってのけたのだろうか。それはあとで考えよう。あとがあればの話だが…

– Keramore Thexは立ち上がり大きく息をつく。「治療してこい。今日はお前が必要になる。部下の偵察を集めて北の旧弓場でTeir’Dalと合流してくれ」

– Thelios Graythalは顔を歪めて飛び上がり敬礼する。「Sir!」

– 踵を返して評議会に急ぐ前にKeramore Thexも敬礼を返す。前回評議会に出席したのはもう大分前だ。欠席していたことが妨げにならないといいのだが。もし父上も評議会も道理が分からないようなら力尽くで分からせてやる!

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